学校給食は朝は早いですが、その分、夕方には退勤できます。また、土日が休みで、夏休みとか冬休みなど、学校の長期休暇に合わせて、まとまった休みを取れることもあります。
では実際に働いてみて「大変だった」や「きつかった」と感じることは、どんなことでしょうか?
私自身、学校給食を始めてから、体力的な大変さだけではなく、決められた時間までに給食を完成させるプレッシャーや、周囲との調整、衛生管理の責任など、さまざまな大変さを経験してきました。
特に主任になってからは、自分の作業だけではなく、現場全体を見ながら判断しなければならない場面も増えました。
今回は、私が実際に学校給食の現場で働いて感じた「大変だったこと・きつかったこと」を、一覧表で紹介したあと、一つずつ詳しくお伝えしていきます。
学校給食調理員で大変・きついと感じること【一覧】
| 大変なこと | 具体的な内容 |
| 体力的にきつい | 重い物・立ち仕事・暑い調理場 |
| 時間に追われる | 決められた時間までに完成させる |
| 衛生管理 | 常に衛生ルールを守る |
| アレルギー対応 | 小さなミスが事故につながる |
| 栄養士との連携 | 現場との考えをすり合わせる必要がある |
| 人間関係 | チームで働く難しさがある |
体力的にきつい
・大量調理なので一つ一つが重い
・長時間の立ち仕事
・夏場の調理場
・洗浄作業も体力を使う
学校給食は大量調理が基本です。10kgを超える食材を扱うことも珍しくなく、それらを洗ったり、切ったり、運んだりします。
日常的に重い物を持つことが多く、それに加えて調理は基本的に立ち仕事です。私も働き始めた頃は、仕事が終わるころには足が棒のようになるほど疲れていました。
そして、特に大変だと感じるのが夏場の給食作りです。
調理場は火や蒸気を使うため暑くなりやすく、エアコンがない現場では室温が30℃を超えることもあります。
さらに午後には、洗浄作業があります。私の勤務先では、食器を約60℃のお湯に浸してから洗浄するため、洗浄中はさらに暑さを感じます。
そのため、私は主任として、スタッフに熱中症の兆候がないか様子を確認したり、こまめに水分補給の時間を取ったりすることを意識しています。
私自身も働き始めた頃は、仕事が終わって家に帰ってからも、なかなか体の熱が引かないと感じることがありました。
学校給食は「料理を作る仕事」というイメージがありますが、実際に働いてみると、想像していた以上に体力が必要な仕事だと感じました。
決められた時間に間に合わせるプレッシャー
学校給食では、守らなければならないことがいくつもあります。その中でも、どんな状況でも決められた時間までに給食を提供することは、とても大切なことの一つです。
「どんな状況でも」というのは、例えば献立が忙しい日です。
コロッケやハンバーグなど、調理工程が多い献立の日は特に忙しく、現場がバタバタすることもあります。
事前に工程表を作り、作業の順番や時間を決めておきますが、実際には予定通りに進まないことも少なくありません。それでも、スタッフ同士で声を掛け合いながら、なんとか時間内に給食を提供しています。
また、私の勤務先では子育てをしている方も多く、一緒に働いているパートさんが、子どもの体調不良などで急に休まなければならないこともあります。
普段から必要最低限の人数で運営しているため、一人欠けるだけでも現場はかなり厳しくなります。
さらに、学校給食では予想していなかったトラブルが起こることもあります。
例えば、
- 食材が予定の時間に届かない
- 調理機器が突然故障する
- 作業が予定より遅れてしまう
などです。
このようなことが起きても、給食の提供時間を簡単に変更することはできません。
そのため、主任として、「今何を優先するべきか」「どのように作業を組み替えるか」をその場で判断し、スタッフに指示を出す必要があります。
もちろん、すべてが予定通りに進むわけではありません。だからこそ、トラブルが起きたときには一人で抱え込まず、スタッフみんなで協力して対応することが大切です。
そして、さまざまなトラブルを乗り越え、無事に時間内に給食を提供できたときの安堵感は、何とも言えません。
「今日も無事に給食を出せた」と思える瞬間は、この仕事をしていて大きな達成感を感じる瞬間の一つです。
衛生管理・アレルギー対応の責任
学校給食では、衛生管理やアレルギー対応も重要な仕事の一つです。
衛生管理では、手洗いから始まり、食材の取り扱いや加熱温度、加熱時間など、一つひとつに明確なルールが決められています。
調理員は、これらのルールを理解したうえで作業を進めていかなければなりません。
また、現場では、ルール通りに作業ができていない場合、正社員が声を掛けたり、注意したりすることもあります。
一見すると細かいルールが多く、大変に感じるかもしれません。しかし、一つひとつのルールを守ることが、子どもたちに安全な給食を提供することにつながっています。
そして、もう一つ大切なのがアレルギー対応です。
アレルギー対応は、少しの確認不足やミスが重大な事故につながる可能性があるため、特に慎重に行う必要があります。
そのため、事前の打ち合わせの段階から、どのように対応するのかを確認します。
どの食材を除去するのか、どのように調理するのか、どのように配食するのかなど、必要な情報をスタッフ間で共有します。
そして、実際の調理でも、通常の給食とは別に確認を行いながら、一つひとつ慎重に作業を進めます。
私自身、主任としてアレルギー対応を行うときは、「これで大丈夫だろう」と思い込まず、必ず確認することを意識しています。
衛生管理もアレルギー対応も、毎日の給食では当たり前のように行っている仕事です。
しかし、その「当たり前」を毎日確実に積み重ねることが、子どもたちの安全を守ることにつながっていると感じています。
栄養士との連携が難しいと感じることもある
ここまで、時間内に給食を提供することや、衛生管理、アレルギー対応などについて紹介してきました。
主任になってから、もう一つ重要だと感じるのが栄養士との連携です。
学校給食は、調理員だけで作るものではありません。栄養士と調理員が協力して仕事を進めていくため、お互いに信頼関係を築くことが大切です。
栄養士と良い関係が築けていれば、献立や作業工程について、現場の状況を伝えながら相談することができます。
一方で、栄養士と調理員では立場や考え方が違うため、意見が合わないこともあります。
そのようなときは、「できません」と伝えるだけではなく、なぜ難しいのかを説明し、どうすればできるのかを一緒に考えることを意識しています。
私自身、主任になってからは、まず栄養士に信頼してもらえるよう、普段からコミュニケーションを取ることを大切にしています。
最終的に目指しているのは、栄養士も調理員も同じ「子どもたちに安全でおいしい給食を提供すること」です。
その思いを共有できれば、意見が違う場面でも話し合いながら、円滑に仕事を進めていけると感じています。
大変でも学校給食続けている理由
今回は、学校給食の大変なことについて紹介してきました。
しかし、私はこれまで「大変だから辞めたい」と思ったことは一度もありません。
もちろん、失敗して怒られたこともあります。失敗が立て続けに起こり、落ち込んだこともありました。大変な現場に配属され、残業が続いたこともあります。
それでも、いろいろな経験を積む中で、トラブルを乗り越えたときの達成感や、子どもたちと話したときにもらう元気が、つらかったことを忘れさせてくれました。
「今日も無事に給食を提供できた」と思えたときの達成感は、何とも言えません。
大変なことがあっても、それ以上に「この仕事をやっていてよかった」と思える瞬間がある。
これが、私が学校給食の仕事を続けている理由です。
まとめ
今回は、学校給食調理員として働いてきた中で、私が大変だったことや、きついと感じたことを紹介しました。
体力的な大変さや時間に追われるプレッシャー、衛生管理やアレルギー対応、栄養士との連携など、学校給食には大変なこともあります。
それでも、スタッフみんなで協力して給食を無事に提供できたときには、大きな達成感があります。
学校給食の仕事に興味がある方は、こうした大変な部分も知ったうえで、仕事選びの参考にしてみてください。
次回は、「学校給食調理員は未経験でもできる?」をテーマに、私が未経験で入社した当初の経験や、最初に苦労したことなどを紹介します。

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